築40年近くの家がひしめきあっている北千住。前面道路が取れていない為、役所からの確認申請がおりず、建て替えができない。そのような理由で、築年数がたってしまっている家が数多く見られます。
この度のお客様も屋根から雨漏りがしているので、外装を塗り替える際に、葺き替えて欲しいとの事でした。
ここのところ、地震の回数が多くなったり耐震偽装事件があったりで、新築住宅には細かく耐震金物等や第3者機関や役所の検査が厳しくなっています。
その点でお客の皆様には安心して新築を建てたり、買ったりできる時代になっています。
しかし、昭和の中期あたりの木造住宅には金物などの義務化はされてなく、肝心な構造体のサイズや施工方法などは大工さんの経験や勘による計画でした。
大地震に耐えうるかどうかは、しっかりとした図面を見て、さらに壁や天井を開けて内部を見る必要があります。そのため、内部を耐震補強するには、コストが大変かかります。
簡単な考えのようですが、屋根を瓦から、軽い板金やスレート葺きにする事により、建物上部の荷重を軽くするというのは、耐震効果が大きく、しかも経済的です。
もし大地震発生したとしたら、瓦ですと縦ゆれの際に瓦が外れ、地面に降ってくるような事になりかねません。その点板金やスレートの屋根ですと、防災面でも安心です。
そのような経緯で、今回工事は屋根の葺き替えと外壁の塗り替えのメンテナンス工事を依頼されました。
実際に屋根を剥がしてみると、上げウラを伝って長年かけて水の道ができておりまして、雨漏りが長年かけて発生していて、妻側の野ダルキから腐っておりました。雨漏りの場合部分補修では水道(みずみち)の発見と完全な補修が難しい工事です。
今回のように建物の頭となる屋根を全体に直す事は、お客様の経済的な負担となりますが、弊社工務店としましても、責任をもって安心してお客様にお渡しできる方法のひとつだと思います。あまり画像から変化が無い様にみえますが、見た目以上に木造建物にとって大切なメンテナンス工事です。